再三再四このブログで書いている、根源的欲求『生命8つの躍動』以外にも当然、人間には欲求があります。
それは後天的または二次的な欲求と呼ばれ、大きく9つに分類されます。
今回は二次的9つの欲求について述べるとともに『生命8つの躍動』とのパワーを比較しました。
人間の後天的9つの欲求とは?
『生命8つの躍動』を知ってあなたは、きっとこう思ったことでしょう。
「自分には、もっとたくさん欲望があるけど」
おっしゃる通りです、人間には他にもいろんな欲求や欲望があります。
それらは皆、二次的または後天的欲求と呼ばれ、大きく9つに分類されます。
1、情報が欲しい
2、好奇心を満たしたい
3、身体や環境を清潔にしたい
4、能率を向上させたい
5、便利さを求める
6、信頼と質の良さが欲しい
7、美しさを表現し、流行に乗りたい
8、節約し、利益を上げたい
9、あらゆる分野で、掘り出し物を見つけたい
これらの欲求も強いのですが生命の8つの躍動に比べたら、そのパワーははるかに劣ります。
なぜなら、9つの欲求は後天的に身につくものであって、生物学的には脳の回路に組み込まれていないのですから。
人間の欲求において、生物学的欲求に勝るものはありません。
脳の回路に組み込まれた生物学的欲求を人間は振り払うことができません。
これを振り払うために修道士となって教会に籠り、坊さんとなってお寺に籠って修行する方も多いのですが、なかなかうまくいかないようです。
聖職者、修行僧と言われた人たちの悪行が世界中で告発されています。
しかも、自分の立場を利用した世俗顔負けの、おぞましい事件が次々に明るみになっています。
勿論、煩悩の誘惑に勝って修行を全うする方もおられますが、物欲が抑えられたとしても名誉欲や
位への欲は断ち難いようです。
このように人間の脳と心にインプットされた欲望、欲求は聖者といえども断ち難い、という事実をしっかりと頭に入れておきましょう。
『生命8つの躍動』を読んでいない方は、チンプンカンプンかも知れませんので簡単に復習しておきます。
人間には生まれながらに持っている根源的な欲求があります。
それは生物学的に脳の回路に組み込まれているのですから、人間は基本的にこの欲求から逃げることはできません。
それをアメリカの心理学者が『生命8つの躍動』と名付けました。
欲望なのになぜ『躍動』か?
それは、人間を突き動かすパワフルさから命名されました。
次の8つです。
1、生き残り、人生を楽しみ、長生きしたい
2、食べ物、飲み物の美味しさを味わいたい
3、恐怖、痛み、苦しみ、危険を免れたい
4、性的に交わりたい
5、快適に暮らしたい
6、他人に勝り、世の中から後れを取りたくない
7、愛する人を気遣い、そして守りたい
8、社会的に認められたい
後天的な9つの欲求と先天的『生命8つの躍動』の人を動かすパワーの違いを見てみましょう。
あるビルで高級ブランドのバーゲンが開催されていて、あなたはワイシャツを買いに出かけました。
「えっ、高級ワイシャツが、こんなにも安い!よしっ、これを買おう」
そう思ったとたん、ビルで火事が発生した。
あなたはワイシャツを持ってレジに向かいますか?
それとも非常階段めがけて懸命に走りますか?
答えは明白です。
バーゲンでワイシャツを買うことは、後天的9つの6、7、9に関係し、火事から逃げる行為は先天的『生命8つの躍動』の1と3に該当します。
例をもう一つ、あなたが独身だとします。
流行の最先端を行く男性エステ10万円無料招待券の期日が今日なのだが、かねてから想いを寄せる素敵な女性から連絡があった。
一夜を共にする大チャンスだ。
だが、今夜を逃せばチャンスは二度と来ないかも知れない。
あなたなら、どちらを選びますか。
エステを選択する人がいないとは言い切れませんが、それは鳥取砂丘で二ヶ月前に落としたダイヤモンドを見つけるような確率だろう。
後天的な『美しさを表現し、流行に乗り遅れたくない』の欲求は『生命8つの躍動』4の『性的に交わりたい』の欲望パワーに比べたら、足元にも及びません。
むしろ先天的な4の『性的に交わりたい』を実現するために、後天的な欲求の7『美しさを表現し、流行に乗り遅れたくない』が存在しているのです。
さらに例を挙げて説明します。
大掃除の用具を買いに仲良く二人で出かけたました。
ホームセンターで突如、配偶者が刃物を持った見知らぬ乱心者に襲われたなら、あなた配偶者を助けようとしますか?
それとも、大掃除のために必要な用具売り場へ一直線に向かいますか?
えっ、用具売り場へ急ぐ?
そんな方、100%いないとは断言できませんが、1年前に太平洋のど真ん中を航行する豪華客船上から、海上へ吹き飛ばされた帽子を探すのに等しいでしょう。
上記のいずれの例であっても人は本能的に決断し、行動するはずです。
これは人間の脳に組み込まれたプログラムだから、それを超えるパワーを持った欲望や欲求はないと言う何よりの証拠です。
これを十分に承知したうえで、ライティングするべきなのです。
多くの人が言う『お客さん目線』は簡単なようで難しいものです。
しかし、誰もが持っている脳の回路に組み込まれた共通の欲求を刺激する文章を書くのは、そんなに難しいことではありません。
欲求とはそもそも何か?
欲求とは、必要が満たされていないときに感じる、一種の緊張感、と言えるでしょう。
お腹がへっていれば食べたいと思う緊張感が高まり、食欲が動き出します。
椅子から立ちあがった時、腰に痛みが走ったならば、痛みを抑えたいという緊張感で湿布薬を買うか、病院へ行こうとする欲求が働く。
台風で窓が吹き飛ばされたら、快適な生活が損なわれるとの緊張感が高まり、工務店に修理を依頼しようとの欲求が作動するのです。
人を行動させるためには、『生命8つの躍動』をいかに強く刺激するか。
それを念頭に記事を作成することが求められます。