突然アトピーに襲われ2年間も病院通いをしたが、変な皮膚科の医者には閉口した。
だが、その変な医師の一言がアトピーを治してくれたのだから、世の中何が幸いするか分からない。
ある日診察を受けていると、変人、生意気、不愛想な皮膚科の医者がポツリと言った。
「アトピーには海水浴がいいんだよね」
「まだ、3月だよ、ハワイにでも行けと言うのか?」
声には出さなかったが、心でつぶやいた。
だが、夏はすぐにやって来た。
変な医者の言葉を思い出し、海へ入った。
秋になってもアトピーは出ない。
初雪が降るころ、別なことで病院を訪れた。
「これは、ただの吹き出物だよ。アトピーは今のところ心配ないようだね」
そう言いながら、じっとこちらの顔を見ていたが、あえて海水浴のことは言わなかった。
海で7回海水浴をしたら、アトピーが感動的に良くなった!
とっても変な皮膚科の医者から聞いて、昨年の7月から8月にかけて7回海で泳いだ。
9月の終わり、ふと気が付いたのでした。
そういえば、2ヶ月以上アトピーの錠剤も飲んでいないし、塗り薬もつけていないことに。
両肘の内側に赤い斑点もできなくなったし、顔もきれいになったように見える。
頭は全く痒みがなく、毛もあまり抜けなくなった。
そもそも、皮膚科へ行ったのは頭皮の異変だった。
頭の表面がグジュグジュするような感じで痒くなる。
指でかくと、ごそっと毛が抜けた。
行きつけの床屋さんの店長が「頭どうしたんですかね?皮膚科でも行ってみたらどうですか」
そう言われて、渋々皮膚科を訪れた。
診察室に入って一目見るなり「アトピーだよ。このままだと髪の毛は全部抜けちゃうよ」
「ああ、そうですか」
「今まで、アトピーだと言われたことがなかった?」
「いやー、記憶にありませんね」
ただ、この医者の指摘は後で考えると思い当たる節があった。
東京にいた40代のころ2度皮膚科に診てもらったことがある。
一度目はやはり頭皮がかゆくなり、異常なフケが出た。
二度目は鼻から頬にかけて赤い線を引いたような異変が起きた。
しかし、2度とも医者はアトピーだとは言わなかった。
1度目と2度目の医者は違っていたが二人とも口をそろえて「あまり気にしないことです」。
そう言って、チューブに入った塗り薬を処方してくれた。
どちらも女医さんだったが、二度目に行った荻窪病院の先生はとても美人でしたね。
考えるに二度とも処方されたのは、ステロイド系の薬だった記憶があります。
変な男の医者が言うようにアトピーだったのだろう。
だが、当時は知らないうちに治っていて、薬も全部使いきったことはないような記憶がある。
それにもまた、思い当たる節があるのだ。
当時は子どもたちがまだ小さかったので、夏休みになると帰省して必ず海で一緒に泳いでいた。
田舎にいる間はほぼ毎日泳いだから、少ない年で4,5回。
多い年だと10回くらいは海に浸かっていたから、その効果で抑えられていたのではないだろうか?
ところが北海道で暮らすようになって、アトピーが出る3年ほど前から海に入ることはなかったのだ。
兎も角、あれから1年が経とうとしているけれど、アトピーで病院には一度も行っていないし、薬も飲んでいない、塗ってもいない。
ただ、1ヶ月ほど前から股間のあたりがかなり痒くなることがある。
それで、5日前の日曜日に泳いだのです。
やはり、痒みはかなり薄らぎました。
この前の日曜日と言えば6月27日のことです。
温暖化の影響が大きいですね。
子どものころはいくら遊び盛りと言っても、6月に泳いだ記憶はありません。
学校からも固く禁じられていましたね。
どんなに早くとも、地元の夏祭りが終わる7月10日以降でなければ泳げなかったものです。
それが6月には泳げるのですから、陸地の気温が上昇し海水温も高くなっていると言うことですね。
小樽のドリームビーチは北海道のトップを切って、6月26日には正式に海開きをしています。
まあ、そうは言っても本州の海しか知らない方にとっては、北海道の海は冷たい。
房総や江の島あたりとは水温が全く違います。
自然の川と温水プールほどの水温差があります。
いきなり北海道の海に飛び込んだら、氷水にでも浸かったような痛さを感じるのではないでしょうか。
アトピー体質をデトックスしたい方には海水浴をおすすめです。
泳がなくとも、肩や首まで海水に浸かるだけでも効果はあるのではないでしょうか。
ただし、強い直射日光に長く当たるのは避けた方が良いでしょう。
肌の弱い人やアトピー体質の方が皮膚を直射日光に長く晒すのは危険です。
水が苦手な人は膝辺りまで海水に浸ってみてはどうでしょうか。
さっと泳いで、さっさと身体を拭いて、早く洋服を身に付けてしまうのが良いでしょう。
さて、恩人の医者を何で変な人呼ばわりするのかについて少し書いておきます。
口調が横柄なこともあるが驚いたのは、最初の診察の時でした。
アトピーの話から突然、自分がアメリカに留学した時の話になったのです。
しかも、アトピーや病状のこととは全く脈絡がない話に終始したからこちらとしては、ハッ?ハッ?
二度目からはほどんとしゃべらないのがまた不思議だ。
「腕を見せてください」「足を見せてください」「ああ、いいですね」だけ。
その、へんてこりんなお医者さが
「アトピーには海水浴が効くよ」と教えてくれるのだから、奇跡のような話だ。
看護師さんたちが患者より、明らかに医者に気を使っているのが見ていて良くわかるし、ずいぶん出入りが激しいようだ。
先月初めて会った看護師が今月行ったときにはもういない、なんてことも珍しくはないのです。
ネットで見ても散々な評判。
腕は良さそうに見えるのにとても、勿体ないと思いますねえ。
それでも市内に皮膚科の病院は少ないのでいつも込んでいます。
さて、今日は気温が25度を超えています。
海へ行って腰まで浸かってこようかな。